2/16/2025

バラマキかぶんどり合戦か

現在の少数自公政権に、国民民主、維新が予算案の修正を求めているのは、ぶんどり合戦のほうだ。バラマキというのは政権側が国民の歓心を買うためにする。

結果として、全体の予算の構造を省みることなく政治力の強い方面が利益を得る。

もっと予算と景気を司る財務省が采配すべきではないだろうか?景気の昇降に税収は上下する。それでは毎年必要な歳出はまかなえないので、歳入不足年には国債を発行し、歳入過剰年(いまだ!)にはその国債を償還する。マクロ経済上でもそれぞれデフレとインフレ対策になる。

その上で歳入増が今後永続的に見込まれる(インフレ自然増収がある)なら、長年の懸案だった防衛費増、揮発油税暫定税率廃止、高校無償化などにとりかかる。もちろんだが、毎年の歳出で時代に合わなくなったものなど、削減は進める。 

国民民主、維新は(参院選後まで)政権連立には加わらないという。だからか、まずは自党の政治上の要求だけを予算成立のカタにする。予算全体の構造是正はあとのことだと無責任の態度を貫く。

2/14/2025

トンネルも道路も大きく突然に壊れると困る

トンネルでは中央道の笹子トンネル上り線天井板が2012.12に突然崩落し、たまたまその直下を通行中の車3台を押しつぶして9名の死者を出した。復旧は天井板を上下線撤去し、68日間を要した。

道路は現在も復旧中の埼玉県八潮市の下水道大口径管直上の空洞が原因でたまたま通行中のトラック1台が転落し、運転手1名が行方不明だ。下水管と道路は仮復旧を経て、完全復旧には年単位の期間がかかるだろう。

いずれも構造物の経年劣化などが積み重なって、耐えきれなくなって突然崩壊したものだ。これらは定期的な点検により劣化程度が逐一わかっていれば、途中で維持工事がなされて、これらのような大事故と大規模・長期間の復旧工事にはならなかったものと思われる。

つまりは天井板を吊り支えていた鉄棒の定着劣化など、あるいは下水道管渠壁面劣化程度、の危険度が刻々わかっていて、後者についてはその結果として道路下の空洞成長度合いがわかれば通常の維持工事の範囲で、第三者事故も引き起こさずに、済んだはずだ。大きな破壊寸前まで分からなかったことが「突然崩壊」の要因だ。劣化度合いが少しずつ把握できていれば、大事故もなく、大復旧も必要なかっただろう。

もちろん劣化が少ない構造物を作っておけばよかったが、それだけに頼れない。それでも劣化は必ず起きるので、その影響を少なくでき、そして劣化の随時回復で道路交通などへの影響を少なくできれば、仕方がないことだ。

2/07/2025

下水検査で下水管の不良がわかる

人間の健康診断でも身体中をめぐる血液検査が病変を知ることができる重要なものとなっている。異常の兆しが血液成分の変化に顕れるからだ。

下水道管渠もその異常を、流れる下水そのもので知ることができないだろうか?下水道管渠を血管に例えると、病変である各家庭からの異常水質も知ることができる。最近の新型コロナ流行時は下水の水質のウイルス量でその盛衰を知ることが試みられた。

下水道管渠はその途中で発生する硫化水素でコンクリート内壁が侵食され崩壊に至る。だったら、その微量の硫化水素の段階で管渠内空気を定期的に調べるのだ。硫化水素が水と反応してできる硫酸は微量でも水質検査で分かる。もちろん発生しやすい箇所の目星はついている。血管でも同じ危険部位はわかっている。

下水管渠に亀裂が貫通するようになって回りの土砂漏入が少しでも見られれば、下水の水質にその土砂成分(SS成分のひとつ)が見られるようになる。その箇所を特定するには上流へと遡れば、異常なし箇所が始まる。その直下流が問題箇所だ。徐々に増えていくであろう土砂漏入量が少ない段階で発見できれば、道路下で隠れた空洞が成長する前に発見できる一助となる(路面からの遠隔調査も)。

今回の八潮の管渠の場合のように崩壊が下水を堰き止めるほどの大量になった場合は、下流の処理場への流入水量のわずかな違いとなって崩壊直前に分かるかもしれない。

以上の質と量の検査は、人間ドックなどの年1回とは違い、毎日毎時のように監視している。そのわずかな違いも見逃さないことだ。