12/03/2021

グリーンインフレーションは何度でも起こる

EUでは、異常気象により風の勢いが弱まったことで風力発電量が減少していることがわかった。ことし9月におけるヨーロッパの風力発電の割合は9.3%で、昨年同月(11.6%)対比で2.3p減少した。(記事より)

 「グリーンフレーション」だ。グリーン電力すなわち再生エネルギー発電のなかでも風力、太陽光、そして、水力もお天気次第だ(地熱、バイオ火力はそのかぎりでない)。設備容量だけ増設しても、実発電量が伴うかどうかは不確かで、その時間変動の穴埋めは当分は火力発電に頼ることになる。2050年にはなくなるはずの化石燃料発電は縮小産業で、採掘などの設備投資が今後なされないので、燃料単価はこれから上昇基調にならざるを得ない。そのような不完全な再エネ発電のままではこれから何度でもグリーンフレーションの危機が訪れるだろう。

 解決方法は安価で安定した原発(SMR)の技術開発を促進して、ベースロード電源を確実にすることだ。再エネ発電はいったん設置すれば運転経費は安価だが、それは火力のバックアップが必要なので、電力市場ではその経費を込みにした値付けになる(なっているはずだ)。蓄電池開発が途上のいま、再エネは決して安くはない。

中国・EU、カーボンニュートラル発の「電力難」…「“原発”でエネルギーの空白を埋めねば」=韓国経営者団体(WoW!Korea) - Yahoo!ニュース

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