10/19/2021

上流に盛土すること自体が危険

斉藤(熱海)市長は「不十分ながら防災工事を実施し、追加工事を言明したことを理由に見合わせる報告を受けた」と説明。(朝日)

 盛土量が許可量を超過、水抜きパイプが未設置などを除けば、盛土表面を階段状に整形していることから、当面の危険性はないと判断したのだろう。

 許可条件違反だが、19年の19号台風の異常降雨に、許可条件合致していたとしても、崩れなかったかの判断はできない。つまり、崩壊原因が許可条件違反だったのか、それとも、異常降水によるものだったかの結論は出し難い。

 そもそも盛土斜面は通常時は崩壊しない(崩壊しないように盛る)。崩壊するのは地震時、降水時の盛土内部の安定条件が変わる(バランスがとれなくなる)ときだ。人為盛土だから崩壊した、というのもそうでない場合もある。鎮守の森の裏山が異常降水で崩壊する例があった。千年も崩れたことがない斜面だ。異常降水などの自然現象だけで従来の山が崩れることはあり得る。 

 だから、そもそも伊豆山地区のような急傾斜渓流谷間集落の上流には土地改変はできない、ということだけは言えるだろう。その点では隣接するソーラー開発の造成も奨められない。

「人災の側面、否定できず」盛り土問題で熱海市長 調査結果を公表:朝日新聞デジタル

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