8/15/2025

戦禍の語り継ぎだけで再びの戦争はなくならない

戦禍を後世に伝えて再びの惨禍を被らないようにしよう、というスローガンが叫ばれ続けられた。

しかしこれらの繰り返しで、戦争が終わることはなかった。現に国連の常任理事国で世界の平和に責任あるロシアがウクライナ相手に戦争を継続中だ。

核兵器は大量破壊兵器で非戦闘員まで巻き添えで被害を及ぼす。非人道的そのものだが、通常兵器でも都市空襲に使われる焼夷弾なども同様だ。人間を焼き殺すだけの目的だ。殺人兵器には変わりはない。だから、核兵器廃絶だけでなく、通常兵器の軍縮も同様に進めなければバランスを欠く。

冒頭のスローガンだけでは戦争はなくならない。欠けていることは、国家の指導者が開戦する意志決定したプロセスを検証し、それを否定論却することだ。民主主義国家だったら、それを国の政治の基本とする。専制的国家でも、よって立つ国民の幸福を考えない指導者はいないだろう。戦争は国同士の相互作用だ。防衛的戦争という逃げ道があり得るが、それも厳密に成り立つのか検証する。

直近の第2次世界大戦も「勝てば官軍」的戦後処理しかなされてこなかった。それに少しでも異を唱えると「歴史修正主義」だとして排撃されてしまう。そうでなく、終戦後数十年を経ているからこそ戦勝戦敗両側が冷静になって戦争の意志決定の歴史検証議論ができる。

以上が戦禍の語り継ぎに加わってこそ再びの戦争を防ぐ方法だ。

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