連合国はナチスの罪とドイツ国民とを分離した。中国(中華民国)も日本の軍部指導層と日本国民とは戦争責任において別だとしている(だから、戦犯合祀を非難している)。
タイトルの書物はそのタイトル通り、ドイツ国民がヒトラーの非人道政策を導き出した実例を多数解説している。
ドイツ第三帝国ではユダヤ人を隔離・抹殺する計画をたてたが、それにはドイツ国民の密告に頼ることになった。今も昔も警察は主として密告に頼って活動する。ところが、国民からの密告が相次ぎ、その中には信憑性に欠ける私怨・私利に基づくものが多かったところから、さすがのヒトラーもそれらの多くを信用しなかったと言われる。つまり、ナチスの民族浄化政策もドイツ国民の要請によるものだった、ということだ。
同時代、フランス、イギリス、さらにはイタリアにさえもそのような国民性はなかった、としている。
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