ここで「大火」と山火事を限定しているのは、山火事の発生件数では経年的に減少しているからだ。大面積延焼するまでに消せない山火事が増えている。鎮火した大船渡がそうで、その後も瀬戸内地方でも消せない山火事が多くなっている。その日本での原因は何か?
日本では解決困難な自然災害が頻発すると、なんでも地球温暖化にその根本を起因させ、だから解決できないとあきらめてしまう傾向が強い。世界では大気の二酸化炭素濃度を減じてまで解決しようという壮大な考えだ(温暖化ガスを減少させる緩和策)。
どちらも無理な考えかただ。
まずは地球温暖化の(時間、地域の平均)気温上昇2℃程度だけで山火事は起きやすくはならない。日本のいまの寒冷季節に山火事が起きやすくなっているのは、太平洋側の山に雨が降らず、延焼の元となっている枯れ葉などが乾燥しきっているからだ。「山火事で熱くなる」→「暑い夏」を連想させる、から、暑い夏が乾燥時期である地中海性気候地域限定「解決法」の地球温暖化阻止だ。「暑い」から「熱い」火事になるはずはない、原因結果の混同だ。
地球が温暖化するから山火事が起きやすくなるのではなく、温暖化に伴い、気象のパターンが地域と時期によっては山火事が起きやすくなる少雨継続になるからだろう。究明するならその地球各地毎での温暖化による影響(降雨の量とパターンの)解析だろう。
日本での山火事大火を減じていくには、人間がよく立ち入る里山部分の管理、延焼防止帯の設置、など、山火事の延焼被害を限定する施策だ。(里山管理は野生動物被害の防止にもなる)
日本では落雷などでの自然発火は見られないので、残る発火原因の山に入る人の失火を厳しく禁じても、それだけでは、解決はしないと思う。