8/21/2008

「2020年の日本人」その3

 著者の松谷氏は年金等社会福祉の破綻の危険にも言及している。年金財政の苦境に対処した小手先の改正をそのたびに重ねると、不信のもととなるし、人生生活設計も出来ない。究極の人口とその労働力率を視野において、年金等の設計を明らかにすべきという点はうなずける。
 ただ、年金が成り立つ人口年齢別構成すなわち多数の労働人口(分母)が少数の年金受給者(分子)を支える構造が今のままだと崩壊せざるを得ない。その解決策が必要なのだ。
 文痴の考えは、65歳以上は労働を終え、年金受給のみ、としている年齢の考えを徐々に変えていくことだ。人生80年以上の時代になって、65~75才くらいまでは人によるが職種を選べば働ける。昔と違って、肉体を駆使しあるいは精神的にハードな仕事というものは、IT化などにより(老人でも)より楽に処理することが出来るようになった。これからの65歳以上はITにも長けているのだから。分子の人が分母に少しでも移るようになれば、二重に年金財政が助かることになる。

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